■ 語の活用
活用……単語が文中での用い方によって形を変えること。
活用がある単語(活用語)は、動詞・形容詞・形容動詞・助動詞の4品詞。
■ 六つの活用形
活用形……単語が活用するときの各々の形。
活用形は、未然形・連用形・終止形・連体形・已然形・命令形の6種類。
■ 活用形の用法
解説中の表「活用形の主な用法」を参照。
■ 活用形と接続
接続……語の直後に別の語が続くこと。
接続する語によって直前の活用形が決まる。
(例) 書く+ず→書かず
■ 語の活用
活用……単語が文中での用い方によって形を変えること。
活用がある単語(活用語)は、動詞・形容詞・形容動詞・助動詞の4品詞。
■ 六つの活用形
活用形……単語が活用するときの各々の形。
活用形は、未然形・連用形・終止形・連体形・已然形・命令形の6種類。
■ 活用形の用法
解説中の表「活用形の主な用法」を参照。
■ 活用形と接続
接続……語の直後に別の語が続くこと。
接続する語によって直前の活用形が決まる。
(例) 書く+ず→書かず
単語のなかには、文中での用い方(どんな語が続くか、文がどのように切れるか)に応じてその形を変えるものがある。
単語が文中での用い方によって形を変えることを活用という。
活用がある単語(活用語)は、10品詞のうち、動詞・形容詞・形容動詞・助動詞の四つである。➡単語の分類と品詞
このうち、動詞・形容詞・形容動詞の3品詞(用言)には、語幹と活用語尾の区別がある。助動詞にはない。➡用言総説
単語が活用するときの各々の形を活用形という。
活用がある単語は、基本的に六つの活用形に変化する。すなわち、未然形・連用形・終止形・連体形・已然形・命令形の6種類である。
たとえば、「書く」の活用形は、次のようになる。
【表】「書く」の活用形
未然形 | 連用形 | 終止形 |
書か | 書き | 書く |
連体形 | 已然形 | 命令形 |
書く | 書け | 書け |
ある単語のすべての活用形を整理して表にしたものを活用表という。
各々の活用形は、文中での用い方(用法)が決まっている。
それぞれの活用形の主な用法を挙げておこう。
【表】活用形の主な用法
活用形 | 用法 | 例 |
未然形 | 「ず・む・で」などの付属語をともなう。 | 聞かず。 |
連用形 | 用言に連なる(連用法)。 | 聞き給ふ。 |
「たり・き・て・つつ」などの付属語をともなう。 | 聞きたり。 | |
文をいったん止めて、また続ける(中止法)。直後に読点(、)が付く。 | 聞き、~。 | |
終止形 | 文をふつうに言い切る。直後に句点(。)が付く。 | 聞く。 |
「べし・らむ・と・とも」などの付属語をともなう。 | 聞くべし。 | |
連体形 | 体言に連なる(連体法)。 | うれしきとき |
係助詞「ぞ・なむ・や・か」の結びになる。➡係助詞(1)係り結びの法則 | 見るぞうれしき。 | |
体言のような働きをする(準体法)。 | 雨など降るもをかし。 | |
已然形 | 「ど」「ども」などの付属語をともなう。 | あはれなれど、 |
係助詞「こそ」の結びになる。➡係助詞(1)係り結びの法則 | ~こそあはれなれ。 | |
命令形 | 命令して言い切る。直後に句点(。)が付く。 | 聞け。 |
各々の活用形の名前は、その代表的な用法に由来している。
未然形……「未だ然らざる(まだそうなっていない)」の意味を表す形。
連用形……用言に連なる形。
終止形……文の終止に用いる形。
連体形……体言に連なる形。
已然形……「已に然る(すでにそうなっている)」の意味を表す形。
命令形……命令に用いる形。
現代語(口語)の文法も、活用形は六つある。ただし、名前がすべて同じではなく、「已然形」が「仮定形」に置きかわっている。
これは、已然形+「ば」の形が、現代語では仮定条件(もし~ならば)を表すからである。たとえば、「雨降れば」は、古語(文語)では「雨が降ったので」の意味であるが、現代語では「もし雨が降ったら」の意味になる。
ちなみに、古語で仮定条件を表すのは、未然形+「ば」の形(「雨降らば」)である。
文は、多くの単語がつながってできている。つまり、語の直後には別の語が続く(付く)。これを接続という。
接続にはルールがあり、語によってどの活用形に接続するかが決まっている。
言いかえると、どうような語が接続するかによって直前の語の活用形が決まる。
たとえば、助動詞の「ず」は活用語の未然形に付く(未然形接続)から、「ず」の直前の語は未然形になる。➡「ず」
【図】活用形と接続
接続が重要になるのは、付属語、とくに助動詞である。➡助動詞の分類
助動詞「ず」もまた活用語であるから、たとえばその後に「む」(未然形接続)が続くときは未然形に活用する。➡「む・むず」
・書か ず + む → 書か ざら む
このように活用語が二つ以上連なる場合にも、それぞれの接続から活用形を考える。
語によっては、2種類の活用形に接続するものもある。
たとえば、助詞「ば」は、未然形と已然形のどちらにも接続する。(どちらに接続するかで意味が異なる。)➡接続助詞(2)「ば・とも・ど・ども」
また、助動詞「り」も、動詞の未然形と已然形に接続する。➡「たり・り」
次の各文の下線部の語の活用形を後のア~カから選んで答えなさい。
(1) 筒の中光りたり。(竹取)
(2) この一矢に定むべしと思へ。(徒然)
(3) みな人見知らず。(伊勢)
(4) 泣けどもかひなし。(伊勢)
ア 未然形
イ 連用形
ウ 終止形
エ 連体形
オ 已然形
カ 命令形
【ヒント】
解説中の表「活用形の主な用法」を参考にして、各文がそれぞれどの活用形の用法に当てはまるかを考えよう。
それぞれの活用形に接続する語の代表的なもの(未然形なら「ず」、連用形なら「たり・き」、連体形なら「とき」、已然形なら「ども」)を覚えておくとよい。
(1) イ
(2) カ
(3) ア
(4) オ
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