■ 「の」の用法
① 連体修飾語(連体格)<~の>
(例) 月の都の人なり。<月の都の人です。>
② 主語(主格)<~が>
(例) 女子の、もろともに帰らねば <女の子が一緒に帰らないので>
③ 同格<~で・~であって>
(例) いと清げなる僧の、黄なる地の袈裟着たるが来て <たいそうこぎれいな僧で、黄色い地のけさを着た僧が出てきて>
④ 体言の代用(準体格)<~のもの>
(例) 唐のはさらなり <中国のものは言うまでもない>
⑤ 比喩(連用格)<~のように>
(例) 中将、のうなづく。<頭中将は、いつものようにうなづく。>
■ 「が」の用法
① 連体修飾語(連体格)<~の>
(例) 君がため <あなたのために>
② 主語(主格)<~が>
(例) 犬君が逃がしつる。<犬君が逃がしてしまった。>
③ 同格<~で・~であって>
(例) いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めき給ふありけり。<それほど高貴な家柄ではない方で、特別に(帝の)寵愛を受けていらっしゃる方がいた。>
④ 体言の代用(準体格)<~のもの>
(例) 大伴黒主がなり。<大友黒主のものである。>
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