助動詞は、活用がある付属語であり、動詞などに接続していろいろな意味を添える働きをする。➡単語の分類と品詞
アドバイス
助動詞の《意味》(=働きの名前)と《訳し方》との違いに注意しよう。
たとえば、助動詞「き」の意味は《過去》だが、現代語に訳すときには<~た>とする。➡「き・けり」
助動詞は、《意味》だけでなく、《訳し方》もあわせて覚えよう。
助動詞は、上に述べた接続・活用・意味の三つの要素によって分類することができる。
一つひとつの助動詞は、どのような活用形に付くか(接続のしかた)が決まっている。➡語の活用と活用形
助動詞は、その接続によって、次のように分類することができる。
* 終止形接続の助動詞は、ラ変型の活用語に付くときはその連体形に付く。
⁑ 「ごとし」は、助詞「の」「が」にも接続する。➡「ごとし」
⁂ 「り」は、サ変動詞の未然形と四段動詞の已然形(命令形)に接続する。➡「たり・り」
アドバイス
助動詞の接続は、未然形接続は「る・らる・す・さす・しむ・・・」、連用形接続は「き・けり・つ・ぬ・たり・・・」というふうに、接続の種類ごとに全部まとめて覚えると効率的だ。
また、「り」の接続には、「りかちゃんさみしい」の語呂合わせで覚える方法がある。役に立つので、ぜひ覚えておこう。
助動詞は活用する(形が変化する)語だが、活用のしかたは助動詞ごとに異なる。➡語の活用と活用形
助動詞の多くは、用言(動詞・形容詞・形容動詞)と同じ活用をする。
アドバイス
どの助動詞がどの活用の型に当てはまるかをまとめて覚えてしまおう。
その際、助動詞と用言の形の類似性に着目すると、効率的に覚えることができる。
たとえば、ラ変動詞(「あり」など)は終止形が「り」で終わるので、同じように「り」で終わる助動詞がラ変型に分類される。➡動詞(10)ラ行変格活用
また、形容詞は「し(じ)」で終わるので、形容詞型に分類されるのは「し(じ)」で終わる助動詞になる。➡形容詞(1)ク活用とシク活用
助動詞は、その主な意味によって、次のように分類することができる。
もっと知る
助動詞を意味によって分類するときは、「〇〇の助動詞」という言い方をする。
たとえば、「き」「けり」を「過去の助動詞」と言ったり、「ず」を「打消の助動詞」と言ったりする。➡「き・けり」 ➡「ず」
問題1
次の各助動詞群の中から接続が違うものを一つだけ選び、番号で答えなさい。
(1) ①る ②さす ③しむ ④けむ
(2) ①き ②ぬ ③なり ④たし
(3) ①らむ ②たり ③めり ④まじ
助動詞の接続は、まとめて覚えるのがコツ。全部暗唱できるようになるまで、何度もくり返して覚えよう。
問題2
次の各助動詞の活用の型を後から選び、記号で答えなさい。
(1) たり(完了)
(2) つ
(3) べし
(4) ぬ
ア 四段型
イ 下二段型
ウ ナ変型
エ ラ変型
オ ク活用型
その際、「り」で終わるものはラ変型になり(断定の「なり・たり」は形容動詞型)、「し(じ)」で終わるもの(「まし・らし・じ」を除く。)は形容詞型(ク活用型・シク活用型)になることも押さえておこう。
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沙 (日曜日, 26 6月 2022 11:25)
分かりやすい
高一 (金曜日, 21 10月 2022 14:41)
神